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The Runner's Guide to the world

東北・みやぎ復興マラソン

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2018年 体験レポート

 フルマラソン スタート

9時35分。フルマラソン第1ウェーブがスタート。制限時間は第4ウェーブから6時間(第1ウェーブからは6時間30分)。

・フルマラソンのスタート時間
  9時35分 第1ウェーブスタート(ナンバーカードがオレンジ色)
  9時45分 第2ウェーブスタート(ナンバーカードが青色)
  9時55分 第3ウェーブスタート(ナンバーカードがピンク色)
10時05分 第4ウェーブスタート(ナンバーカードが黄色)

太平洋を背にし、内陸部方面に進んでいきます。スタート直後は平坦なコースが続きます。この道路は「かさあげ道路」と呼ばれ、津波や浸水被害の軽減のために建設された新設道路です。

平坦で走りやすいコースが続きます。

ここを右折すると、第1給水所(1.9km地点)の「Back to the Hometown エイドステーション」。

・Back to the Hometown とは
「災害危険地域」に指定され、24時間の居住が制限されるため、未来永劫「故郷」としては還ることができない場所が数多く存在します。津波浸水という精神的・物質的困難を乗り越え、なんとか故郷を再興しようとしている集落もあります。そこで、大会では、そこに故郷があることを語り継ぎ、いつの日か被災前以上の賑わいを取り戻すために、給水・給食所の一部を以前の集落の位置に設定し、「Back to the Hometown エイドステーション」と名付けました。

第1給水所では、水とスポーツドリンクが提供されます。

東日本大震災の津波被害で転居を余儀なくされた住民の方々が、全国から集まったランナーを応援するために故郷に戻り、子どもからお年寄りまで、元気いっぱいの笑顔でお出迎え。そして、温かい声援を送ってくれます。

海岸線と並行する、防波堤の役割を果たす「かさ上げ道路」。この「かさ上げ道路」を南下していきます。また、一斉スタートではなくウェーブスタートのため、徐々にランナーがばらけてきます。スタート後の混雑が少なく、ストレスなく走れるのも特徴です。

ハイタッチのお出迎え。

「ありがとう」「がんばれ」と書かれた応援メッセージ。

応援を受けるランナーの方が「ありがとう」と伝えるべきなのに、沿道からは「走りに来てくれてありがとう」「復興支援をありがとう」などの感謝の言葉や「がんばれー」などの温かい声援がたくさん送られます。ぜひ笑顔でこたえたり、ハイタッチをしながらな駆け抜けましょう。

この区間は応援、ハイタッチが途切れることがありません。

笑顔いっぱい、元気いっぱいの声援・応援がたくさん送られます。

応援メッセージが書かれたうちわで応援。「がんばれ!」「ガンバレ ガンバレ」「ゴール目指して!!」

まだ4kmですが、沿道の応援やボランティアの方々の温かいサポートに感動し、涙腺が緩くなってしまいます。

5km。距離表示は1kmごとに設置されています。

「ありがとう!」「がんばれ!」の応援メッセージにハイタッチ。

第2給水所(5.3km地点)。水が提供されます。

・エイドステーションの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/aidstation.html

給水所では「復興支援ありがとう」と書かれた小旗や、「岩沼からありがとう」と書かれたのぼり旗でランナーを応援、お出迎え。復興支援への感謝の気持ちが送られます。

岩沼市新浜地区、亘理町荒浜地区方面へとさらに南下していきます。

・コースの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/

ランナー応援イラスト。

・ランナー応援イラストについて
日本陸連公認コースとなった2017年開催の「東北・みやぎ復興マラソン2017」では、コースに距離表示看板が設置されました。大会を一過性のものにすることなく、ランニング文化を育むことを目指し、このコースに来ると走った距離が確認できるようにすることで、マラソンを通して人が集まる場所になり、被災地に再び賑わいを取り戻すことにつなげるようにするため、2017年開催の「東北・みやぎ復興マラソン2017」のマラソンコースの距離表示看板がコース沿いに残されています。今大会もランナーを応援するイラストを全国から募集し、2017年のレガシーマラソンコースの距離表示看板に掲出されました。
 ※対象:「東北・みやぎ復興マラソン2017」のコース沿い

コース全域が東日本大震災の浸水エリアのため、復興工事の進捗状況に合わせて、2018年開催の「東北・みやぎ復興マラソン2018」では、一部コースが変更されました。

第3給水所(7km地点)の「Back to the Hometown エイドステーション」。地元岩沼のきゅうりの浅漬け、水、スポーツドリンクが提供されます。

ランナー応援イラスト。

多くのランナーが地元岩沼のきゅうりの浅漬けを堪能していました。

コース左側では立ち止まり写真を撮るランナーがいっぱい。何を撮影しているかというと、

農業機械に掲げられた「復興支援ありがとう」のメッセージ。

地元の方々が温かくお出迎え。そして、ランナーに声援を送ってくれます。

布団に書かれた「ありがとう」のメッセージ。

ランナー応援イラスト。

阿武隈川に架かる「亘理大橋」が右奥に見えてきました。

ここから前を行くランナーとのすれ違い区間になります。ランナー同士の衝突を避けるため、進行方向右側を走るようにしましょう。

阿武隈川に架かる「亘理大橋」手前にも、農業機械に「支援に感謝」「復興加速」と書かれた感謝のメッセージが掲げられていました。

阿武隈川に架かる「亘理大橋」の途中が9km地点。橋の上は道幅が狭いため、追い越し禁止区間になっています。

「亘理大橋」を渡ると亘理町に入ります。坂道を駆け下り、ぐるっと右に旋回。

第4給水所(9.6km地点)。うめぼしと水が提供されます。

うめぼしで塩分チャージ!

10km地点。ここにもランナー応援イラストがありました。ランナー応援イラストを探し、描かれたイラストを見ながら走るのも、大会の楽しみのひとつ。

ここからは荒浜地区の住宅地を駆け抜けます。地元住民の方々からランナーに温かい声援が送られます。

・コースの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/

平坦なコースが続きます。

亘理町内の小学生の応援。元気いっぱい声援を送ってくれます。余裕があれば、笑顔でこたえたり、ハイタッチをしながら駆け抜けましょう。

あと数百メートル進むと、亘理町の景勝地・鳥の海へとつながる上り坂が待ち受けています。復興道路が完成し、今大会は鳥の海までコースが延伸されました。

ここを右折し、鳥の海運動公園沿いの道路をぐるっと1周します。

ハイタッチ!

第5給水所(12.2km地点)の「Back to the Hometown エイドステーション」。亘理名物のはらこめし、復興創生トマト・ミニトマトのアンジェレ、水、スポーツドリンクが提供されます。

・エイドステーションの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/aidstation.html

たくさんのランナーが足を止め、トマトやはらこめしを堪能していました。

スポンジのサービスも。

山車には復興支援への感謝のメッセージが掲げられていました。

第2関門。関門はコース上に7か所設けられています。

・関門の詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/

太鼓の演奏でランナーの応援。

ベビーカーからもハイタッチ!

鳥の海運動公園沿いを駆け抜けると、「亘理大橋」へと戻っていきます。

阿武隈川河川敷沿いを走る平坦なコースが続きます。

「亘理大橋」に戻ってきました。この先をぐるっと左に旋回し、「亘理大橋」へ。

荒浜中学校の全校生徒が演奏やハイタッチなどで応援してくれます。

15km地点。

・コースの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/

阿武隈川に架かる「亘理大橋」へと向かう上り坂。無理をせずマイペースで!

「亘理大橋」を渡りきると再び岩沼市に入り、海へ向かって進んでいきます。

ランナー応援イラスト。

第6給水所(16.5km地点)の「Back to the Hometown エイドステーション」。水とスポーツドリンクが提供されます。

ボランティアの方々からは温かい声援が送られます。

この先を左折。クロマツの防災林が津波で消えてしまった海岸線沿いのコースを約8kmほど走ります。大会前日には「復興祈念植樹体験ツアー」が実施されました。植樹エリアがコースとなっている「東北・みやぎ復興マラソン2018」を通じ、海岸防災林の重要性と復興の過程を参加者に再認識してもらうことを目的に、クロマツ約1,000本が植樹されました。

・復興祈念植樹体験ツアーの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/event2018/shokuju.html

ランナー応援イラスト。

コースを巡回するAED隊。ランナーの安全を見守ってくれたり、完走を応援してくれます。

海岸線沿いということで応援が少ない区間ですが、ボランティアの方々がコース上で温かい声援を送ってくれます。

高い防潮堤が続く海岸線に入ると、18km地点。

・コースの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/

DJゾーン。音楽でランナーにエールを送ってくれます。

コースを外れ、防潮堤から海を眺める人もちらほら。遠く海を見渡したり、防潮堤を眺めたりし、黙祷や手を合わせるなど、犠牲になられた方を弔うランナーもたくさんいました。

平坦なコースが続きます。

第7給水所(18.9km地点)。この給水所は福島県飯館村のスペシャルエイドステーション。飯館村名産の冷凍イチゴ「雷峰」、水が提供されます。

・スペシャルエイドステーションについて
岩手、宮城、福島の東北3県を中心に東日本広域が東日本大震災の被害を受けました。今大会では他の被災地にも思いを馳せて欲しいということから、福島県飯館村、宮城県女川町、岩手県陸前高田市と連携し、各被災地の“いま”を伝えるオリジナルのスペシャルエイドステーションが設けられました。

飯館村のご当地キャラクター「イイタネちゃん」もランナーを応援。

ボランティアの方々も元気いっぱい! 笑顔いっぱい!

ランナー応援イラスト。

20km地点。

・コースの詳細
https://fukko-marathon.jp/archives/2018/course2018/

第8給水所(20km地点)。水が提供されます。「岩沼からありがとう」と書かれたのぼり旗もたくさん設置されています。

中間点(21.0975km地点)。残り半分。復興の歩みを目と脚で感じながら一歩一歩進んでいきます。

◆オフィシャルサイト
https://fukko-marathon.jp/

◆ボランティアや沿道で応援してくれた方々に「感謝のメッセージ(ありがとうメッセージ)」を下記サイトから送ることができます
https://www.kashico.jp/thanks/new?event_id=110

◆参加者から寄せられた「感謝のメッセージ(ありがとうメッセージ)」一覧
https://www.kashico.jp/events/110

[ 取材協力:東北・みやぎ復興マラソン事務局 ]
[ Text & Photo By Shinro Imakita / 今北 普朗 ]